アレっこママのつぶやき

災害時の食物アレルギー活動で想うこと

いざ災害が起こった時、アレルギーのある私たち家族は、周りの方に理解してもらえるだろうか?
年々起こる様々な災害で被災されたアレルギーの方々の経験談を学ぶたびに、考えさせられる。

平時から自分たちでできることはしておこうと、備蓄はもちろん住んでいる市町や自主防災組織の方たちに、困ることや配慮してもらいたいことを伝え知ってもらうよう取組んでいる。

「今まで炊き出しが食べれなかった子もいたんだね・・・気付かなかった。これからはアレルギーのある子たちもいるかもしれないと思って、炊き出し訓練やお祭りなども考えていかないとね。」と気づいて下さった自主防災組織の会長さんやメンバーの方もいた。

しかし、
「災害時の炊き出しでは、アレルギーの人は相談窓口にいってもらわないと・・・うちらじゃ対応できないよね。」、「昔に比べたらアレルギーのことは、考えてあげるようになった方よ。」と言われることもあった。

確かに災害時に厳格なアレルギー対応は難しい現状もある。
ただ少しの配慮があるだけで、食物アレルギーのある人が食べられたり助かることもある。
時々涙が出そうになることもあるが、まだまだ食物アレルギーに関する理解や啓発が足りていないと反省し、伝え方ややるべきことは何か?日々考えている。

そんな中でも食物アレルギーに理解を示し、配慮して下さる方の想いを知れたり、寄り添ってくれることは大変嬉しく感謝している。
同時に自分たちもアレルギー以外に配慮が必要な方々に、平時から心配りができるようになりたいとも思っている。

薄力粉って?

小学校高学年になると、経験する家庭科での調理実習。

調理実習大丈夫かなと不安になりながらも、春に新しい担任の先生が決まると、「調理実習がある際は、また事前に教えて下さい。」と伝えている。

我が子の小学校六年の家庭科授業では、班ごとに自分たちで考えたメニューを調理し、自分たちで食材を持参することに決まったようだ。

ある日息子から、「先生からこのメニュー・食材でいいか?確認してもらってだって」と調理ノートを渡された。

(食材一覧を書いたノートを確認)

母「あっ、薄力粉って書いてあるけど。食べられないよ。」

息子「えっ??なんで」

母「薄力粉って小麦から作られてるから。(小麦アレルギーの息子は)食べられないよ。」

息子「知らなかった。片栗粉とか食べられるから、そんな粉と一緒かと思ってた。」

小学校に入る前から、小麦・卵など食べられないアレルゲンの名前を言えるようにしたり、使われているメニュー(例えば卵や小麦を使った、たこ焼き・クレープ)などは、教えているつもりだったけど・・・・

まだまだ伝えきれていないことがあるなと実感。

調理実習当日は、片栗粉に変更・訂正して、無事終えることができました。

これから時間のある時に、一緒にレシピを見たり料理しながら、まだまだアレっ子に少しずつ伝えていくことがあるなと思った、出来事でした。

感謝をつたえる

毎日学校や園で、我が子をサポートして下さっている先生方

保育園時代は毎日のお迎えで顔を合わせたり、お話する機会もあるけど、小学校に入学すると機会は減り、顔が見えない電話などでのやりとりも多くなる。

毎年迎える学年末最後の登校日前夜。

我が子が寝静まったあと、一年間の日々を振り返りながら、お世話になった先生方に、感謝をつたえるお手紙を書くようになっていた。

文章が上手に書ける訳でもない。

ただこれまで我が子を見守って下さった先生方の苦労は計り知れない分、その感謝の想いは伝えるようにしている。

食物アレルギー児の子育ての中で、プレゼントされた大切な出逢い

アレルギー児の子育てがスタートし10年を過ぎた。
アレルギー発覚後は、アレルギーのない生活を羨ましく思うことが多かった。

我が子がアレルギーだと伝えると、「大きくなったら食べられるようになるから。」と慰めるように何度も言われた。しかし、重度のアレルギーの我が子はそうはいかなかった。

今もアレルギーの治療と日々向き合う毎日。
そのような中、得られた大切なものがある。

我が子の食物アレルギーを通して、大切な人たちと出逢えたことだ。

そのきっかけは、困難な壁にぶち当たった時が多かった。
最初は保育園探しの時、重度のアレルギー児で入園先がなかなか決まらなかった私達を、快く引受けて下さった保育園の園長先生。自身も食物アレルギーがあり、たくさんのことを教えて下さった。

その次は小学校の学童保育探しの時。また入所先がうまく決まらず悩んでいると、うちで良ければと受入れて下さった民間学童保育の代表者さん。要望に応えられないではなく、アレルギー児を含め皆で一緒にできるには、どうしたらよいかを日々考えて下さっている。

小学一年生の夏休み、小麦アレルギーの息子がアレルギー対応の流しそうめんに、初めて参加できた。無理だと諦めていた行事に参加できた喜びは、今でも忘れられない。

このほかにも、私たち家族はかかりつけ医や学校の先生方、アレルギーの患者会を通してつながった方、今まで出逢えた大切な方に日々支えられ、感謝している。

今後もいろんなが待っているだろう。
その先に、素敵な出逢いが待っていることを願っている。

子どもにお菓子を渡すとき、確認して欲しいこと

食物アレルギーの我が子と、タクシーに乗った時のこと。
運転手さんが手を差し伸べて言った。「はい、飴ちゃんどうぞ。」

当時5歳の娘は「乳のアレルギーがあるんよ。」と答え、受取らなかった。

しかし、運転手さんは悪いと思ったのか、「じゃあこれは?」と別の飴を探して差出した。

隣に座っていた私に娘が、「ママ、これ食べれる?」と聞いてきた。
小さな飴の袋表示を確認すると、「アレルギー物質:乳」の記載
「やっぱり、食べられんね。」と娘は言って、乳成分入りの飴を受取ることはなかった。

重度の食物アレルギーがある場合、たった1個のお菓子を確認せず食べることで、命に関わる症状が出ることも想定される。

小さい頃から、自分はアレルギーだと伝えられるよう我が子は練習をしているが、好意により、知らない人から食品を渡されることも少なからずある。
このときは私が確認できたが、子供一人の時にお菓子を渡され、誤食を起こす可能性もなくはない。

食物アレルギーの子をもつ保護者として、実感したこと。

もし子供にお菓子を渡す機会があったら、確認の言葉を添えてもらると有難い。
「アレルギーはない?」「お母さんに食べられるか?聞いてから、食べてね。」と。

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